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2025年4月10日、ホワイトハウスで開かれた閣議で話すトランプ米大統領(中央)=AP

 トランプ米大統領は10日、日米安全保障条約をめぐり「我々は日本を守るが、日本は我々を守る必要はない。日本は何も支払わない」と述べ、改めて強い不満を示した。こうした持論を背景に今後、日本側に在日米軍駐留経費の負担増などを求める可能性も懸念される。

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 トランプ氏は閣議の場で、記者団を前に関税について話すなかで「我々はほとんど全ての人たちにつけこまれてきた」と述べた。日本を例に出し、故・安倍晋三元首相が「素晴らしく、私の良い友人だった」としつつも、米国の対日防衛義務を定めた日米安保条約について「我々は彼らを守るために何千億ドルも払う。他国のためなら、全額を米国が負担する。日本は何も支払わない。もし米国が攻撃されても、日本は我々を守るために何もする必要がない」と持論をまくしたてた。

 日米安保条約では日本が米国を防衛する義務はないが、米軍に基地を提供する義務を定める。実際には、日本は在日米軍の駐留経費についても負担してきた。

 トランプ氏は3月6日にも日…

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